事例紹介

ご相談内容
埼玉県にお住まいの50代女性の方から、ご相談をいただきました。先日他界された伯父様の相続について、相続人が多数にのぼり、手続きを進めるうえで困難を感じているとのことでした。相続人は、ご相談者様の母親(伯父様の妹)を含めた伯父様の兄弟姉妹、そしてその子供たち(甥や姪)を合わせると、総勢8名にも上るとのこと。ご相談者様は伯父様と生前親しくしており、比較的都合がつきやすいということで、皆を代表して相続登記の手続きを進めることになったそうです。しかし、相続人がこれほど多いと何から手を付けて良いのか見当もつかず、手続きを進める上で様々な困難に直面しそうだと感じ、当事務所に相談に来られました。
ご相談者様
埼玉県在住 50代 女性(伯父の姪)、母(伯父の妹)、伯父の兄弟姉妹、伯父の甥姪
ご相談の結果
相続人が多数の場合、手続きの中心となる代表相続人の方には大きな負担がかかります。特に、遠方に住んでいる相続人や、普段交流の少ない相続人がいる場合、連絡を取り合うだけでも時間と労力がかかりますし、必要な書類を集めるのも一苦労です。
ご依頼いただいた際、相続関係を明らかにするための戸籍謄本は、ご相談者様が既に一部取得されておりましたので、当事務所では、まず相続関係図を作成し、相続人全員の正確な関係性と法定相続分を確認することから着手いたしました。その上で、相続登記に必要な書類や手続きの流れについて、具体的な説明を行いました。
幸いなことに、本ケースでは相続人間で相続に異議を唱える方はおらず、皆様が円満な解決を望まれていました。この良好な関係性が、手続きをスムーズに進める大きな要因となりました。
8名もの相続人がいる場合、全員の都合を合わせて話し合いの場を設けることは非常に困難です。ご相談者様は各相続人との連絡調整を行い、遺産分割協議を進められました。当事務所では、登記手続きに必要な書類の説明や、正確な相続関係情報の提供など、ご相談者様の相続登記手続きをサポートする立場に徹しました。相続人全員が納得のいく遺産分割協議ができるよう、必要な法的情報の提供に努めました。
遺産分割協議書の作成には、相続人全員の合意が必要です。当事務所では、登記申請に必要な形式を備えた遺産分割協議書の雛形を提供するとともに、登記手続きに必要な書類についての説明を丁寧に行いました。各相続人からの署名・捺印の取得においても、登記申請に必要な書類の収集方法について、ご相談者様にアドバイスいたしました。
本ケースでは、相続人の皆様のご協力もあり、不動産の相続登記を含む一連の相続登記手続きを無事に完了することができました。相続関係書類の収集や登記申請書の作成など、相続登記に関する煩雑な作業を当事務所が一括してサポートすることで、ご相談者様の負担を軽減できたと考えております。
相続登記には、相続の開始または所有権を取得したことを知った日から3年以内という期限があります。特に相続人が多い場合は、早めに専門家に相談することで、期限内に余裕をもって手続きを進めることができます。なお、相続人の人数や状況によって手続きにかかる期間は大きく異なりますので、余裕を持った準備をお勧めいたします。
この度は、当事務所に複雑な相続登記の手続きをご依頼いただき、誠にありがとうございました。
【本事例のポイント】
- 相続人が8名に上る複雑な相続関係の相続登記を円満に完了
- 相続人全員が円満な解決を望んでいたことで、スムーズな相続登記手続きが実現
- 代表相続人の方の負担を軽減し、相続関係の確認から登記申請まで必要な法的サポートを提供
- 専門知識と経験を活かした正確な相続関係の把握と登記申請書類の作成